スズキのエンジン

スズキ初のV6エンジンは1994年のマイナーチェンジ時にエスクードに搭載されたH20Aでした。当時のスズキはマツダと提携をしておりこのマイナーチェンジではマツダから供給を受けたディーゼルエンジンも採用されました。H20Aはボアが78.0mm,ストロークが69.7mm,排気量1,998ccでした。マツダのK型かと思えば,2.0LのKF-ZEはボアこそ同じ78.0mmでしたが,ストロークは69.6mmと1mm異なり,排気量は1,995ccでした。ニューモデル速報によればスズキのH型V6のボアピッチは102mmでマツダのK型の97mmよりも5mm大きい値でした。K型が最終的にはボア84.5mm,ストローク74.2,排気量2,496ccのKL-ZEまで排気量を拡大したのに対して,スズキのH型はボア88.0mm,ストローク75.0mm,排気量2,736ccまで排気量が拡大されました。H型の方がボア,ストロークともに拡大の余地が大きかったのかもしれません。

また,3代目エスクードに搭載されている直列4気筒のJ20AエンジンはボアピッチがH型と同じ102mmで,ボアはH25Aと同じ84mmです。シリンダーヘッドも25°というバルブ挟み角,吸排気バルブの口径,カムシャフトの駆動方式などはH25A,H27Aと共通とのことです。102mmのボアは直列4気筒エンジンにしては大きめですが,H型との設計を共通化したことが理由だと思われます。

(スズキのエンジンについて「ニューモデル速報 第358弾 新型エスクードのすべて 電子版」を参照しました。)